過払い金は天から降ってくるお金ではありません。債権者に対するペナルティとして発生する金銭と思われがちですが、実際は債務者が受け取るべきお金です。多くの人はお金を借りるとき金融機関を利用するでしょう。友人・親族から希望額をそのまま借りられるという人は少数派です。
金融機関から融資を受けるデメリットは金利が必ず発生することです。かつてのノンバンク系の金融機関は、グレーゾーンを超過する金利で融資していました。このグレーゾーンは違法ではありませんが、合法にもならない金利です。ゆえにグレーゾーンと呼ばれているのです。
貸金業法改正によってこのグレーゾーン金利は無効となり、支払っていた人はその返還を受けられるようになりました。これが過払い金のからくりであり、自分が過剰に支払った利息の一部です。過払い金のからくりを知れば、もともとは自分のお金であることがわかります。つまりは100万円だけ支払えばいいところを、130万円などと多く支払っていたわけです。
そうなれば超過分の30万円は返還を受けるべき権利があります。債権者からもらうお金ではなく、返ってくるのはもともとは自分のお金です。例えば店舗で買い物してお金を余計に支払ったのであれば、その差額分を受け取る権利があります。これが過払い金のからくりであり、債権者側は返還する義務があるのです。
ただ多くの債権者は自主的に返還することはまずないため、弁護士や司法書士を通して返還手続きを踏むことになります。